院長ブログ

セレックとは?

2026/11/02

メリット・デメリットや1day treatmentについて

「銀歯ではなく、自然な見た目の白い歯にしたい」
「セラミック治療に興味はあるけれど、何度も通院するのは大変」
そんな方に知っていただきたい治療方法のひとつが、セレック(CEREC)を活用したセラミック治療です。
セレックは、口腔内スキャナーやコンピューターを活用し、セラミックの詰め物・被せ物を設計・製作するシステムです。

やまぐち歯科でもセレックシステムを導入しており、歯の状態やご希望に応じて治療に活用しています。
今回は、セレックとはどのようなシステムなのか、メリットや注意点、当院で行っている「1day treatment」について解説します。

セレック(CEREC)とは?

セレックとは、歯科用のCAD/CAMシステムを利用して、セラミックの詰め物や被せ物を設計・製作するシステムです。
専用の口腔内スキャナーでお口の中を撮影し、そのデータをもとにコンピューター上で詰め物・被せ物を設計します。その後、専用の機械でセラミックブロックを削り出して修復物を製作します。

従来は、粘土のような印象材で歯型を取り、完成した詰め物・被せ物が届くまで一定の期間を必要とする方法が一般的でした。
セレックでは、口腔内をデジタルデータとして読み取り、院内で設計・製作まで進めることができます。

セレックによるセラミック治療のメリット

型取りの負担を軽減できる

セレックでは口腔内スキャナーを使用して、歯の形や噛み合わせをデータ化します。
従来の印象材による型取りが不要となる場合があるため、「型取りが苦手」「嘔吐反射が心配」という方の負担軽減にもつながります。

通院回数を抑えられる場合がある

スキャンから設計・製作まで院内で進められるため、従来の方法と比べて治療期間を短縮できる場合があります。
仕事や子育てなどで何度も通院することが難しい方にとっても、選択肢のひとつとなります。

金属を使わず自然な見た目を目指せる

セラミックは白く、天然歯に近い色調を再現できる素材です。
金属を使用しないため、銀歯のように金属色が目立つことがなく、自然な口元を目指すことができます。

汚れやプラークが付着しにくい

セラミックは表面が滑らかで、他の詰め物・被せ物と比べて汚れやプラークが付着しにくいことも特徴です。
適切なセルフケアや定期的なメンテナンスを続けることで、詰め物・被せ物の周囲から再び虫歯になる「二次う蝕」のリスクを抑えることにもつながります。

色調が変化しにくい

セラミックは経年的な変色が起こりにくく、治療時の色調を長期間維持しやすい素材です。
飲食物などによる着色や変色が起こりにくいため、見た目の美しさを保ちやすいこともセラミック治療のメリットです。

セレックにもデメリットや注意点はある?

セレックは便利なシステムですが、すべての歯に適しているわけではありません。
特に前歯など、周囲の歯に合わせた細かな色調や透明感が求められる場合には、歯科技工士が製作する修復物など、別の方法が適していることもあります。

また、虫歯が深く神経や歯の根の治療が必要な場合には、先に必要な治療を行わなければなりません。
「セレックだから早く治療できる」という点だけではなく、治療する歯の場所や状態、噛み合わせ、希望する仕上がりなどを確認して治療方法を選ぶことが大切です。

やまぐち歯科の「1day treatment」

やまぐち歯科では、セレックシステムを活用した「1day treatment」を行っています。
1day treatmentとは、口腔内をスキャンし、そのデータをもとに院内でセラミックの詰め物・被せ物を設計・製作することで、条件が合えば最短1日で治療を完了できる自費診療のメニューです。

一般的な流れは、
①虫歯や古い詰め物・被せ物を除去する
②口腔内スキャナーで歯を撮影する
③コンピューター上で修復物を設計する
④セラミックブロックから修復物を削り出す
⑤お口の中に装着し、噛み合わせを調整する
となります。

ただし、「1day treatment=誰でも必ず1日で治療できる」というわけではありません。
虫歯の進行度や歯の状態によっては、根管治療などを先に行う必要があり、複数回の通院が必要になることもあります。1day treatmentが可能かどうかは、実際にお口の状態を確認したうえで判断します。

セラミック治療は「早さ」だけで選ばないことも大切

セレックの大きな特徴のひとつが、デジタル技術によって治療工程を効率化できることです。
しかし、セラミック治療で大切なのは治療期間の短さだけではありません。

治療する歯の状態や噛み合わせ、必要な強度、見た目などによって適した材料や治療方法は異なります。
やまぐち歯科では、セレックシステムを活用した治療のほか、それぞれの特徴やメリット・デメリットをご説明したうえで、歯の状態や治療部位に応じて適した材料・治療方法をご提案しています。

まとめ

セレックは、口腔内スキャナーやCAD/CAM技術を活用して、セラミックの詰め物・被せ物を設計・製作するシステムです。
型取りの負担を軽減できることや、治療期間・通院回数を抑えられる場合があることなどがメリットとして挙げられます。
また、やまぐち歯科では条件が合えば最短1日でセラミック治療を完了できる「1day treatment」にも対応しています。

一方、すべての症例にセレックが適しているわけではありません。
「セラミックにしたい」「できるだけ通院回数を抑えたい」という方も、まずはご自身の歯にどの治療方法が適しているのか確認することから始めましょう。

担当医からひとこと

セレックは、セラミック治療の選択肢を広げてくれる便利なシステムです。
ただし、治療期間の短さだけを優先するのではなく、その歯をできるだけ長く使っていただくために、歯の状態や噛み合わせなどを確認して治療方法を選ぶことが大切です。

当院では、患者さんのご希望も伺いながら治療方法をご提案しています。セラミック治療や1day treatmentについて気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

当院の1day treatmentについて詳しくはこちら

入れ歯が合わない・痛いのはなぜ?

2026/10/07

今回は入れ歯についてです。
入れ歯を使っている患者様から「入れ歯を入れると歯茎が痛い」「食事をすると入れ歯が動く」
「前は問題なかったのに最近合わなくなってきた」といったご相談をいただくことがあります。
中には「入れ歯だから多少痛いのは仕方ない」と思って我慢されている方もいらっしゃいますが、
入れ歯が合わない・痛いと感じるのには、いくつか原因があります。

入れ歯が合わない・痛い主な原因

①入れ歯の一部が歯茎に強く当たっている

入れ歯は歯茎などの粘膜の上に乗せて使うため、一部分にだけ強い力がかかると、擦れたり圧迫されたりして痛みが出ることがあります。
特に「入れているだけなら大丈夫だけど、食事をすると痛い」という場合は、噛んだ時に一部分へ強い力がかかっている可能性があります。

②噛み合わせが合っていない

左右どちらかだけが強く当たっていると、噛むたびに入れ歯が動いたり傾いたりして、「噛むと痛
い」「入れ歯が浮く」「うまく噛めない」といった症状につながることがあります。

③歯茎や顎の骨の形が変わってきた

歯を失った後の歯茎や顎の骨はずっと同じ形ではなく、時間の経過とともに少しずつ変化していきます。特に歯を失った後の早い時期には顎の骨の変化が大きく、その後も長期間にわたって変化が続くことが報告されています。
そのため、同じ入れ歯を長く使っていると、現在のお口の状態と入れ歯の形にズレが生じ、隙間ができたり外れやすくなったりすることがあります。
お口や入れ歯の状態によっては、入れ歯の内側を調整する「裏打ち(リライン)」で対応できる場合もあれば、新しく作り直した方が良い場合もあります。

④部分入れ歯の金具をかけている歯に問題がある

部分入れ歯の場合、金具(クラスプ)をかけている歯が虫歯や歯周病になり、痛みが出ていることもあります。
入れ歯が原因だと思っていても、実際には残っている歯に問題が見つかることもあります。

入れ歯が痛い時、自分で削るのはおすすめできません。

入れ歯が当たって痛いからと、ご自身で入れ歯を削って調整するのはおすすめできません。
痛い場所だけを削れば良くなりそうに思えますが、実際には噛み合わせのズレで入れ歯が動き、その結果として痛みが出ていることもあります。
ご自身で削ることで入れ歯全体のバランスが崩れ、かえって合わなくなってしまうこともあります。
また、市販の入れ歯安定剤で隙間を埋め続けるだけでは、根本的な原因の解決にならない場合もあります。
痛みを我慢して合わない入れ歯を使い続けると、歯茎に傷ができたり、食事がしづらくなったりすることもあります。「こんなものかな」と我慢せず、一度歯科医院で原因を確認してもらいましょう。

やまぐち歯科の入れ歯治療

当院では入れ歯を作る際、歯茎の形だけでなく、お口の動きや噛み合わせなども確認しながら治療を行っています。
精密な入れ歯を作製する場合には、患者様のお口に合わせたオーダーメイドのトレー(個人トレー)を使用し、お口周りの筋肉の動きなども考慮しながら型取りを行います。
また、総入れ歯では必要に応じて「ゴシックアーチ」という装置を使用し、顎の位置や噛み合わせを確認することもあります。
入れ歯は作って終わりではなく、実際に食事などで使っていただきながら調整していくことも大切です。
今使っている入れ歯が痛い、外れやすい、うまく噛めないなど、入れ歯のことでお困りでしたらご相談ください。

▶ 当院の「噛める入れ歯」について詳しくはこちら

【参考】
Tallgren A. J Prosthet Dent. 1972. Changes in adult face height due to aging, wear and loss
of teeth and prosthetic treatment.

癒合歯について

2024/03/11

日本人の乳歯癒合歯の発生率は2〜5%と報告されています。そのほとんどが上下の前歯部で私は奥歯での癒合歯は見たことがありません。乳歯に癒合歯があった場合、皆さんが気にされるのは後に出てくる大人の歯(永久歯)が同じ様に癒合していないかだと思います。癒合歯について2013年に辻野先生等が行った調査によると後続永久歯は①通常通りに萌える49.4%(歯種による)②1歯が先天欠如49.4%③後続永久歯も癒合歯1.2%と報告されており、結果としては癒合歯の後に続く永久歯は通常通りか先天欠如が現れるかのどちらかになると言えます。そして②の場合は歯数が不足するため、永久歯列に歯並びや噛み合わせの影響が現れることが多くなることから矯正医への相談が必要になります。

 癒合歯は歯の中の神経の形が複雑になる場合が多いので虫歯にならないように定期的に歯科医院へ行き注意深く経過観察し予防的なケアを行うことが推奨されます。また生え変わりの時期になると乳歯の癒合歯は歯根の吸収不全を起こす事があったり後に続く大人の歯が2歯とも存在する場合、それぞれの永久歯の萌出時期が異なるため萌出に悪影響を及ぼすことがあります。その場合の対処法としては必要に応じて乳歯癒合歯の分割や抜歯などの処置を行います。

もしご心配のお子様がおられましたら定期的な健診をお勧めいたします。

親知らずは抜いた方が良いのか

2024/02/17

今回は親知らずについてです。私も歯学生の時に矯正治療のために骨を削って親知らずを抜歯してもらいました。抜歯後1日目対して痛くもなくて調子に乗って友人と軽くお酒を飲みに行ったら翌日からすごく腫れたのを覚えています。まさに自業自得です(笑)

よく芸能人なども凄く腫れたとブログに頬の拡大写真など載せたりされてますよね。ではなぜ親知らずは抜かなければならないのでしょうか?また親知らずは全て抜歯しないといけないのでしょうか?いえそんな事はないと私は思います。まず親知らずは他の歯が虫歯などで抜歯になってしまった際に親知らずのサイズが抜歯した他の歯とサイズがうまく合えば移植歯🦷として使うことができるのです‼️

「歯の移植なんてできるの?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、当院でも多くの患者様に移植してきました。比較的成功率も高く若い人であればあるほど成功率は高くなります。インプラントより優れているのは何より自分の歯で噛める‼️また根の周りにある歯根膜(ショックアブソーバー的な役割)という素晴らしい組織が歯周組織や骨を治癒促進してくれるところです。なので虫歯もなくちょっと斜めに萌えてたりまっすぐ綺麗に萌出している親知らずは抜歯する必要はありません。

しかしながら親知らずを抜かないといけない場合も多くあります。大抵はこちらの方が多いかもしれません。

以下にその例を並べます。

①周りの歯茎が頻繁に炎症(腫れたり、赤くなったり、痛みが出たり)を起こす

②親知らずが原因で手前の歯に大きな虫歯ができてしまった

③親知らずが原因で歯の萌出異常(歯並びに影響)を起こした

④親知らずが原因で深い歯周ポケットが形成され骨吸収が起こった場合

⑤親知らずが含歯性嚢胞を形成してしまった場合

このような場合は親知らずの抜歯が必要です。

もし親知らずのことで心配なことがあればご相談ください。